川和中学校・緑ヶ丘中学校の3年生の数学では多項式の乗法公式・因数分解の学習をしています。
乗法公式については展開後の形を暗記することが一番良いです。
① (x + a)(x + b) = x^2 + (a + b)x + ab
② (x + a)^2 = x^2 + 2ax + a^2
③ (x – a)^2 = x^2 – 2ax + a^2
④ (x + a)(x – a) = x^2 – a^2
①の公式はこの後の因数分解でもよく使いますので、丸暗記してしまいましょう。
②、③は形が似ていますね。違いは 2ax の符号のみですのでセットで覚えましょう。
④は形が一番単純なので覚えやすいと思います。
続いて因数分解では乗法公式で覚えたことの逆をします。
要するに、
① x^2 + (a + b)x + ab = (x + a)(x + b)
② x^2 + 2ax + a^2 = (x + a)^2
③ x^2 – 2ax + a^2 = (x – a)^2
④ x^2 – a^2 (x + a)(x – a)
ということをします。
一番難しいのは①の場合でしょう。
例えば、x^2 + 5x + 6 という問題の場合、
この場合、aとbを足して+3、aとbをかけて+6になる組み合わせを見つけます。
まずはaとbをかけて6になる組み合わせを挙げていきましょう。
Ⅰ.1 × 6
Ⅱ。2 × 3 (前後の入れ替えは考えなくてよい)
この場合位Ⅰは足して+7になってしまうので該当しません。
Ⅱは足して+5になりますね。
よって正解は (x+2)(x+3)となります。
この組み合わせを見つけることが得意不得意が分かれてしまうところで、
例えば、x^2 + 7x – 120
のように数字が大きくなると組み合わせを挙げるだけでも大変です。
そして組み合わせは符号も考慮しないといけません。
(+1) × (-120)
(-1) × (+120)
・・・
(+30) × (-40)
(-30) × (+40)
まで多くの組合せが出来てしまいます。
この場合もポイントは足して+7になる候補をいくつかに絞ることです。
真ん中あたりの候補を出してきて、
(+10) × (-20) あたりは足して-10です。
数字は近くなってきましたね。
ここで符号を考えて(-10) × (+20)、足して+10の組合せまでたどり着きましょう。もう少しです。
正しい組み合わせは (-8) × (+15)です。よって正解は (x-8)(x+15) となります。
このように数学が苦手なお子さまの場合、組み合わせを一つひとつ挙げていくことが大変です。
私としてもここは暗算で組み合わせを出せるくらいまで数字に慣れる必要があると考えています。
数学は数字を扱う学問ですから、このくらいの暗算はできるようになってきたいところです。
はじめは苦労するでしょうが、慣れてくるとパズル感覚で組み合わせを見つけることができます。(本当です。)
勉強は決して楽なことではありません。
小さな積み重ねが大きな成果を生み出すのです。
よってこの機会に数字に馴染めるよう、練習をしてみましょう。